朝ドラを見るのが習慣です。
今期も見てました。「おちょやん」
大阪で、みんなのお母さんとして親しまれた女優さんがモデル、らしい。というのもあんまり知らずに見てました。近年私がドハマリしてたのは「カーネーション」「あまちゃん」かな。「スカーレット」もかなり。
でも基本、朝ドラは、朝の時間のBGMみたいなもので、見る、けど、まあ、まあまあ、みたいなテンションでいたい。ドハマリしちゃう方が異常事態な気がします。
「おちょやん」は、主演、杉咲花、というのにちょっと期待してました。大河の「いだてん」に出てましたよね。
前々から、あの、回鍋肉だっけ、クックドゥのCMだったかな？だったよね？ の、女の子、の印象が強かった。小さくて可愛くてもりもり食べる女の子。
その後のご活躍をあまり知らず。私の中では小さい可愛い女の子、ってままでした。
「いだてん」を見た時にも、やっぱり小さくて可愛かった。けれど、すごくしっかり役者だった。女優でだった。その役で生きてる姿を体現してた。凄い。
えー、あの子だよね？ CMで食べてた女の子だよね。あのまんまな気がする。小さくて可愛くて。それまでにもドラマなんかでちらほら見てたことはあった。あ～あの小さくて可愛い女の子、と思ってました。いつまでも中学生になったばっかり？ みたいに思ってた。私が失礼です。
「いだてん」で、この人、ものっすごい女優さんだ……と思いました。
で、朝ドラ主演。
子役時代が終わって、おちょやんなお茶子の千代ちゃん杉咲花ちゃんは、あ、なんかやっぱ中学生になったばっかり、みたいな可愛さでした。元気でしっかり者で。実際十代初めってところの役柄なので、ほんと印象のまんまでした。
「おちょやん」はねえ。ドハマリするでもなく、ほどよく見てきました。いやお父ちゃんが酷すぎる最低クズにもほどがある、というキャラ。トータス松本さんが名演熱演でしたね。
家庭に恵まれない子どもが、いかに生きづらいかを描きだし、それでも力強く生きて、力強くならざるを得ない、生き様でした。
それでも周りの人に恵まれることはあって、恵まれるだけの主人公の人柄のよさもあって、助け合う、信じあう、支えあう、それは血のつながりではなく、生きている人と人とのつながり、というドラマでした。
終盤はお互いに同志、仲間として誰よりも深くわかりあえたはずの夫婦が、別れる残酷さにえぐられました。一平、てめえの酷さはもううううううううっ。筆舌に尽くしがたいぞ。ドアホ。
そんなこんなでも、千代ちゃんは生きていきます。生きるって、いろんなことがあるよなあ。
今日の最終回。千秋楽。
人生はほんましんどい。しんどくて、おもろいなーーー！
しんどくても生きていれば、おもろいこともある、かもしれいない。きっとあると信じたいと思える、ほんまええお芝居見せてもらいました。
ドラマの盛り上げが最高にうまくてねえ。昨日から今日へのつくりが凄かった。千代ちゃんが道頓堀に戻ってきて。もう二度とできへんと思ってた舞台に戻る、立つ、その本番へ。という引きから、今日はずっと語りつとめてきた黒子さんが幕を開けると。
ドラマの中に引きこまれもし、ドラマですよ芝居みんなで見ましょうね、と、メタ的っつーか、テレビの前のお客さん、と意識させて語りかけてくることもあるの、演出考え作りこんでるんでしょなあ。今どきのドラマ。けど、こてこてにベタに人情喜劇なんですわ。
その主役。竹井千代を、杉咲花さんは本当に見事に演じてみせてくれました。
どのキャストも素晴らしかった。どのキャストも素晴らしくて、そしてそれは杉咲花さんがゆるぎなく素晴らしく主役に、影に日向になりながら主役にいるから、と思えました。杉咲花、すっごい～～～～。
小さくて可愛くて、あれ中学生になったばっかり？ みたいな女の子の風情がありながら。竹井千代だった。主役だった。そこに生きている女優だった。凄い。
まだ23歳ですか。
あさイチに出てた時にはほんと、あら、若くて可愛い女優さん、て、ほんと可愛かった。素敵だった。あんなにも堂々と演じて、終わりの方って40代のお母さんの感じなんだけど、堂々とそうであった。
杉咲花さん主役の朝ドラを見てきてよかったなあと、つくづく思いました。
言葉もよくってねえ。千代ちゃんのセリフ聞くのずーっと好きだった。
朝ドラの女優さんはそりゃまあ、たいてい素晴らしいです。でもほんっと、杉咲花さん、凄かったなあ。いいもの見たなあと、大満足。この朝ドラつくりあげてくれたみんな、皆様、ありがとうございました。
あと、写真だけ出演者の天海祐希さん！
どういう話でもってったのか、天海さんが、あははいいわよー、なんていって快諾したのかなあ、とか、勝手に写真だけ出演に到る光景を想像しちゃった。楽しかったです。
