今朝、昨日の疲れでなんだかだるだる~とまたツイッター廃人しておりました。ら。訃報が流れてきました。
「ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ」、「寒い国から帰ってきたスパイ」など数々の小説で知られる英作家ジョン・ル・カレ(本名デイヴィッド・コーンウェル)氏が現地時間12日夜、肺炎のため亡くなりました。89歳でした。出版代理人が13日夜(日本時間14日朝)、明らかにしました(英語記事) https://t.co/GckPQcYtTg
— BBC News Japan (@bbcnewsjapan) December 13, 2020
BBCニュース - 英作家ジョン・ル・カレ氏が死去 数々の傑作スパイ小説 https://t.co/2HCxxtSiiV
— BBC News Japan (@bbcnewsjapan) December 14, 2020
↑ TLに流れてきて、読んだ、ちょっと昔の記事だけど。大使館勤務の時に会いましたとかすごいなあ。
個人的メモとして私のル・カレって感じを書く。(おこがましくてごめん)
ついこの前新刊出てたよね。私買ったまままだ読んでない。
けれど、御年89歳。そうだよね、と思いました。
今日の訃報ではあんまり動揺しなかったなと思って、漫画読んだりしたけど、じわじわと、喪失感というのか、あー私、ル・カレ好きだよな、と思ってちょっと泣いた。
まだ全部読めてない、回想録とゆー『地下道の鳩』もある。
私がジョン・ル・カレを読みだしたのは遅くて、映画「裏切りのサーカス」きっかけです。2012年だった。
新宿武蔵野館へ見に行ったと思う。なんとなく、スパイ映画か~。お、ゲイリー・オールドマン、と思って行きました。ふらっと行ったら、予想以上の混み混み。席がない。でも出かけて行ったので、まあ、うーん。見よう、と思って、最前列の端っこで見たのだった。
シネコン映画館と違って、どの席でもスクリーンが見やすい、というところじゃなかったのでねえ。人の顔がわからない。私の認識能力も低すぎだし、ゲイリー・オールドマンしかわからなった。あの頃、コリン・ファースすら認識できてなかった。ベネたんがシャーロックの人だ、と気づいたのも帰って映画サイト見てからだった。トムハなんか多分名前も認識できてなかった。(いつのまにか私は洋画沼に……あの頃はまだまだ全然だった)
で、何だこの映画全然わからないよそもそも誰が誰だかわからないよ……と呆然と映画館を出たのに、ものっすごい自分が好きそう、大好きそうだ、絶対好きだこの映画、でもマジ全然わからないよ……と思ったのでした。
もう一回見に行く、と思ったものの、あまりにも話もわからんと思ったので、本を読もうと思いました。
ググったね。ジョン・ル・カレかあ。原作、1975年とかじゃん。でも読もう。ル・カレね~、面白いよ若い頃読んだ~みたいなおすすめをネットでされた気がする。せっかくならル・カレを読もう。と。図書館で借りて翻訳出てて読めるル・カレのデビュー作『死者にかかってきた電話』から順に読んでいきました。
『ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ』までたどり着いたものの。正直めっちゃ読みにくい。どれ読んでも読みにくい。
そもそも翻訳出てるのも古い本だし、原著もそうなのか翻訳的にも難しいのか、むっちゃ読みにくかったなあ。
でも読みました。面白かった、と、言えるほど読めてない気がするけど面白かった。
それから、二回目の映画鑑賞。
原作も読んた上での二回目は、席もちゃんと見やすい席とったし、登場人物が誰、というのがわかったので、最初よりずっと見やすかったです。うわ~あの原作をこんなにもわかりやすい映画にしたなんて。むっちゃかっこよくなってるし。原作と変わってるところもあるけど。でもかっこいい。面白い。すごい。すごい面白いっ。
私、大感激。
映画に大満足の後、さらに本を読みました。スマイリー三部作とか言われてるらしく、この続きがあるのね、と思って。続き、といえば続きだけど、まあ、それぞれに単独でもある三部作を読み終えて、やっぱり読みにくかった……。
でも私も読み慣れてきたし、原著の文章力の変化とかもあるのかもだけど、ぐいぐいいきました。映画みたのでビジュアル的なイメージもしやすくなった。
スマイリー三部作の最後には、気持ちはすっかりスマイリーに寄り添っていたので、泣いた……。スマイリーは泣いてないけど私が勝手に泣いた……。大好き。
あとギラムさんは映画より本のほうがずっとかっこいいので!! もえもえ的にも本読むのすごく楽しかった~。
ル・カレを全部読もう! と、ちょっと意気込んでた時期もあったけど、なんせ読みにくい。すいすい一気読みとか私には出来ない。じわじわ読んでいこう、なんて思って、まだその後も全部読破はしていないです。
読み始めた最初は、過去の作家かと思ったりした。ごめんなさい。全然そんなことなかった。新刊が出る~。ギラムさんのその後とか読めて幸せだったし。ずっと現役作家、元スパイ、でしたね。
「裏切りのサーカス」きっかけで、知らなかった作家を知った、作品を読んでいって、素晴らしい映画化を見て、さらに作品を読んでいって、という、最高の読書体験をしたひとときだった。
読みにくい、わかんない、と思いながら、ル・カレのを読むのが好きなのは、うまく言えない。本当に、途中読みながら私は何を読んでいるんだ……とわからなくなるの。でも読んでいくの。そうして文章の中に、登場人物に、よちよちついていって、あーどうなるのーと思っていたら、ぽいっと、突き放されるんだよ……。
えっ。て思う。
今まで歩いてきたの、崖だった、奈落への落とし穴の上だった、ってびっくりする。導かれてきた手が突然消えて終わる。放り出される。
えっ。
と、びっくりして、私は胸いっぱいになって呆然と泣いてたりする。
そういう快楽の読書体験、ル・カレの味わいがあまりにも凄くて最高で、好きなんだ……。わかんないけど……。
たくさんの作品を残してくれてありがとう。私はあなたの作品をまだまだ読み切っていなくて、これからも楽しみに読みます。
ところで、今日大人買いして電書まとめてダウンロードしたのは『呪術廻戦』。
先日アニメをなんとなく見たら、ドハマりしてしまい。原作にも手を出した。今13巻まで出てる。面白い。
これもねー。
えっ。
と、愕然としちゃう転換展開の落差が凄くて参る。一気読みしそうだけど、ちょッと、待て。ゆっくり読もうと、してるところです。でも読んじゃうなー。
フィクションて素晴らしい。大好きです。