日曜日は大河ドラマの日~♪
うっ。わかってはいましたが、大変でした……。9/18 36回「武士の鑑」
畠山がりくの息子を殺したのだ、北条の敵なのだと、たきつけられた時政が追討の命を出して、けれどそんなわけないだろと、戦にならなように、小四郎や政子も動いていったのに。畠山殿だって全然そんなつもりはないのに。
「なぜ、こうなった」 と予告で流れていましたが、本当に本当に、何故、畠山殿が鎌倉の敵になったのか;;
りくと時政が悪い……。
今回最初の方で、執権どのの周りの者たちが集まってどうするどうするって言ってたところで、りくがなんだかんだ口を出して畠山を討てというの、あの苛立ちも、ついに時政パパも黙ってろっていうのも凄い良かった。宮沢りえ、さっすが上手い。そのあとまたおろおろしちゃう時政も。この二人はマクベスっていうの見かけるけどほんとそう。ほんと、役者がうまいし悲しく愚かで悲劇なの、うまい。
ほんとにさー。時政パパは、田舎の中小企業の社長くらいだったら、時々困った人とか思われつつもいいおっさんだったんだよなあ。国の中枢にいるべき人ではない……。私情で動きすぎるし、自分の権威をわかってないし、その権威で人が死ぬ。殺し合いになるんだよ。酷い;;
その酷さをわかっていながら。小四郎くんは今までやはり父上であるしという思いがあったのだけれど。ついに覚悟を決める。政子にも、覚悟を決めさせる。
畠山殿の存在はその大きさと力があったのだ;;;;
畠山どの、最初っから、見映えの良い若者という登場で、その後もずっと、見映え良く賢く強く、誰もが認めるつわものだったの。中川大志さんが演じていて、若い頃は当然見映え良い~(ハート)って感じで素敵かわいいだったのがちゃんと時を経て、小四郎たちと渡りあう壮年の強さも持っているの納得で。実際中川大志って24歳ですってよ。すっげー。本当に素晴らしい役者さんだ。
妻に、行ってまいる、って別れるところは素敵に優しい夫で、いざ陣を構えると覚悟決めた武士の顔をしていた。
何故こんな。
けれど、決して屈しない誇りを後世に残すという使命を自分で定めちゃった;;
小四郎が自分を大将にしてくれというのも畠山をまだなんとか説得できないかという思いだし、和田殿が使者に立つのも、あいつと俺の仲だし友達(当時友達とはいわないかな)だからなあという思い。
「もうちょっと生きようぜ。おもしろいこともあるし」みたいに和田殿が言うの、泣く。和田殿んちがなんか鎌倉唯一のゆかいなあったか家庭で、この前実朝も遊びにいっててという流れがあって。畠山殿もさ~~和田殿んちにいって一緒に鍋を囲みながら愚痴ったり笑ったりしようよ~~~~;;
あと、説得ダメなら腕相撲で、といって出かけた和田殿を、鎌倉側のみんなが、へ? とスルーしていったの、それが畠山殿はなんかわかってて、話の最後にじゃあ、って和田殿が言い出す前に「腕相撲はしない」と断ってたの、面白くてかなしくて泣く。
和田殿が言い出しそうなこともうちゃんとわかってる、そういう二人なんだよなあ。和田が横からついてくるとかの奇策も畠山には全然奇策じゃなくてわかってるし。それだけともに長く戦ってきたしつきあってきたし、反発やなんかもいっぱいあったけど仲間で同志で友達なんだもん。
「誰が戦などしたいものか!」と、和田の前で叫んだのも良くって泣く。畠山どのはいつも冷静で思慮深く、大声を出すことのない人物だったの。和田の前だからこその己の叫びをあげた。最期だとお互いわかっているから;;;;
叫び出すところの、歪み、歯ぎしりしたのか、ぐっとためてからの叫び、中川大志畠山の顔素晴らしかった;;
説得は失敗。戦い始まると、小四郎も畠山も馬上で、大鎧つけてるし抜き身の刀持ってるし、それで馬走らせていくのすっごいかっこいい。役者さんめちゃめちゃ大変じゃない? 重いわ身動きは制限されるわ片手だわ。すっごいなあ。
で、正面からぶつかりそうな所で、小四郎の姿を認めて、畠山は逸れて太郎がいる方へ馬を巡らせる。
察して小四郎が一騎駆け出し、軍勢の中から二人の一騎打ちに持ち込む流れもすごいお見事。畠山の息子、殺されたもんね……。
で、さー。馬ですれ違いざまの切りあい。兜投げて後の、馬ですれ違いざま、小四郎が畠山に飛びついての落馬の、殴り合い。脇差抜いての切りあい。蹴り、ぶん殴り、殺し合い。凄かったっっ!!!!!!!!
あんな重い大鎧つけたままの、ガツガツした戦い。坂東武者の戦いってこんなかよ、という迫力;; 泣くわ;;
こんな戦場面、ある?? 凄いものを見た。
畠山の方が強いんだよね~~~~~。殴り勝ち、小四郎に馬乗りになって、刺し殺すところで、畠山は小四郎を殺さなかった。
前回言ってた。鎌倉のためにあなたはどうするべきか、わかっているはずだ、ということを改めて託したんだろうなと思う。
今、軍勢の差は明らかで、小四郎を討ち取ったとしても畠山の勝ち目はなく、殺される。生きたとしても捉えられて屈辱をなめる。畠山は死を覚悟している。小四郎をここで殺すより、生かして鎌倉のためになお働け、ということなのだろう。お前の父を殺せということ。
小四郎くんはいっそ殺されたほうがラクになれるんだよねえ。涙が流れたのは極限の緊張であるし、殺されなかった哀しみであるし。そして畠山を失う哀しみでもあると思う。小栗旬も最高に素晴らしかった;; 小四郎;; また修羅の道を託されてしまったね;;
小四郎を殺さずにまた馬に乗って去る畠山殿。虚脱し、笑い、空の下にゆく姿、本当にかっこよかった。取り囲んでいた周りの人間全てを圧倒していた。ぼろぼろで、でも清々しかった。彼こそ武士の鑑。討ち取られる死にざまは見せず、首桶になってしまった。良かった。最高に素晴らしい最期の姿だったよー。
小四郎に内緒で、彼なりに小四郎を気遣ってた三浦もやっぱ好き~。小四郎にはわかってもらえてないけど。ますます闇落ちしてく小四郎に、下がってよいとか言われて去る時、一瞬ふっと笑っていったんだよ。はー。もー。いい。山本耕史もほんとすごい。
本当に、どの登場人物も生きているんだよねえ。それぞれの人物、人間として生きている。役者のみなさん最高。物語最高。生きて死んでいく迫力と儚さで、心揺さぶられまくり、毎度感動しています。面白い。
次回はどうなっちゃうの;; わけのわからないタイトルがついていて不思議。わからない。泣きながら待つ。楽しみです。