今日見た映画「影裏」

　今週は水曜日に映画に行けないなあ。今日行っとこう、と出かけました。

【今日見た映画に3行コメント】

f:id:itiharu:20200217095504j:plain — 松田龍平と綾野剛、見なくては。

「影裏」

・監督は原作にほれ込んだときからこの二人をイメージしてた、そうで、まさにこの二人をじっくりたっぷり、なんならなめ回すように撮ってて、ぐっとのめり込んでみました。わかる。もうこの二人なんだもの。ただそれだけでももう映画だ。

・どういう話なのか知らずに見に行った。言葉少なくて明確にわかんなかったなあと思うんですが、けれど本当にこれを見たほうが良いのではと思った自分を褒めたい。見に行ってよかった。綾野剛と松田龍平は今野と日浅という人物なのですが、そういう二人なんだなあって、すごく、良かった。

・二人の男が知り合いになって友達になって一緒に遊んでて楽しくて、けどもうそれなりに大人ですしテンションあげあげでもなく、見たまんまなわけでもなく。心の距離がはかれない、わかりあえるのか、わかりあえないのか。今の瞬間はたのしくても、脆くて、危うくて、本当は。本当は、なんてあるのか？　本当は？　そういう今野くん綾野剛のゆらぎがたまらなく切なくてきれいで素晴らしかった。つかみどころのない男、日浅松田龍平もやっぱほんっと独特で好きだー。他のキャストも素敵でした。満足。

　「わかんないまんまでもいいもんだけどな」というような日浅のセリフがあったのです、あまり正確に覚えてないけど多分、そういうようなセリフ。この映画、ん？？　わかんなかった、と思ったんだけど、それもいいかなあって思った。わからないこと、まあ、沢山いろいろ分かったほうが良いんだろうと思うけど、何もかもわかるなんて無理。割り切れない事やりきれないこと、それを抱えて生きていくしかないってこともあって、生きていくって、いろんな人と少しずつ関わったり断片を知ったりしながら、通り過ぎていくことかな。

　少しずつ、いろんなことが自分の中に積み重なっていく。いいことも悪い事も忘れたり、忘れられなかったりしながら。

　切ないねえ。

　綾野剛の切なさはたまんないね。

　ところで今日行った映画館は００７やるようで、でっかい壁掛けのポスターが増えてました。