蛙の目借時

なんとなくなんでもなく

ごきげんよう

今日見た映画「ゴールデン・リバー」

 水曜日は映画の日~♪

 で、行ってきました。前にフランス映画祭で見たけど、ジャック&ベティに来てたので、もう一回。最初の公開から時間たってるからちょっと具体的なことも書いちゃうので*ネタバレ注意かも。

【今日見た映画に3行コメント】

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四人の男の夢物語

「ゴールデン・リバー」

・殺し屋兄弟なのに、なんか可愛いおっさん二人なのがずるい。容赦なく殺すけど。イーライが初めての歯磨きにおずおずしてたり、気に入って一人にこにこだったり、水洗トイレでおおっなって、チャーリーに、おい見てみろよ!って呼びにいったりするの、可愛いんだよ~。歯磨き。うんうん。すっきりするよね。その歯磨きをモリスもやってて、目と目で、うむ、ってお互い、わかってるないいよなこれ、って感じなのがまたすごいよくって。歯磨きでこんなにもえる日がくるとは思わなかったよ。

 

・ハーマンを見つけて殺し屋に引き渡すのが役目、だったのに、ハーマンに惚れてしまって一緒に理想を目指そうなんて思っちゃうモリスも可愛くて。ハーマン、リズ・アーメッドを追跡しながらノートにメモるモリス、ジェイク・ギレンホールの言葉やまなざしがポエテックでロマンチックで。二人のシーンはほんと夢だった。進歩的な社会を、理想的な社会を作ろう、そのために金を手に入れて。新しい世界を作っていけると? けど、そんな夢物語に突き動かされた人によって、社会は変化、進化、してきたんだよなあ。夢みちゃうんだなあ。

 

・敵は容赦なく殺す。殺伐とした西部劇だけど、渋くかっこいい男じゃなくて、小さな日常が可愛いとか、自分たちの理想を語るとか、スイートなんだよなあ。殺伐としてるのに。夜が本当に暗くて、焚火とかカンテラの炎の灯りしかなくて。そのひかりの中のおっさんたちは、兄弟であり共に夢見る仲間であり。うつくしかった。キャスト全員完璧でしょ。好きだ。

 

 ホアキン・フェニックスは「ジョーカー」の公開がもうすぐで、なんかもう素晴らしく絶賛しかないのでむしろ見るのがこわいなあって感じです。けど、この映画の中でもやっぱりなんだかよくって、なんだろうなあ。弟くんでさ、リバーの弟、っていうのはもう肩書として必要ないけど。この映画の中で弟か~っていうのを見てなんとなく、ぐっときてしまう。先日なんかの受賞のスピーチで、兄への感謝を述べたりしてたとかなんとか。ぐっときてしまう。。。

 生きるって大変だけど。歯磨きを初めて知ったらなんだかいい気分って感じもあっていいね。